2014年10月25日土曜日

写真・北海道旅行記4 ー「霧の摩周湖」後編


前の記事 の続きです)


あまりの、霧の量と、その深さに、
気持ちとしては、泣く泣くながら、
しかし、摩周湖には、お別れをして、
宿に帰ろうと、車に乗りました。

お別れは、急にやって来ました。
「襲って来た」という感じです。

しかし、一方で、
摩周湖を、充分に、眺めることは、できました。
それは、認めざるを得ません。

そこで、
 「泣く泣く」
ながら、
その場を発つことにしました。

ところが、
車を進めていると、
ものの30秒ほどで、
霧が、晴れて来ました!

そのまま、車を進め、
別の展望台、『摩周湖第3展望台』まで行ってみると、
その周辺には、霧はありません。

駐車場の位置からは、
湖の様子は、見られませんでしたが、
こころの半分は、もう、期待しています ^^ 。

駐車場に車を停め、
展望台まで、上がって行きました。

すると、
なんと、ありがたいことに、
期待通りに、湖上には、霧はなく、晴れてます!




陽光も、湖面に映り、
幻想的な美しさを、見せてくれています。




振り返り、
先ほどまで居た、『第1展望台』の方を見てみると、
霧があるのは、なんとなんと、その一角だけでした ^^; 。




こうして、
めでたく、摩周湖に、再会でき、
その後、その全容を、湖面を、
余すこと無く、心置きなく、
満喫できたのでした。

そのときには、
もう、どんな雲が見えようが、見えまいが、
どんなの存在に、会えようが、会えまいが、
どっちでも、良くなっていました。

もう、充分に、満喫できました。
こころの中で、奥さんに、
ひたすら、感謝していました。

さて、
とはいえ、
人間意識としては、まだ、
立ち去ることは、できずにいました。

「充分に満足した」想いとは裏腹に、
かといって、特にきっかけもなく、
立ち去ることは、できずにいました。

そして、そのまま、
ただ、眼下の湖面を、眺めていました。


そのときは、突然、来ました。
先ほどと同様、
何の前触れも無く、突然、襲ってきました。

湖の反対側、僕の背後が、
突然、気になりました。

記憶としては、曖昧ですが、
確か、風を感じたのだったと思います。

振り返ってみると、
霧が、やって来ていました、再び。

そちら側は、かなり低くなっていて、
硫黄山が、その先には屈斜路が、見下ろせます。

先ほど、『第3展望台』の駐車場に着いたときには、
それらは、見えていました。

ただ、
いま、改めて、そのときの写真を見返してみると、
その、駐車場に着いたときには、もうすでに、霧が、出ていたんですね。




そして、その霧は、
いまはもう、目の前まで、迫り上がって来ていました。




湖の方を見ると、
その霧は、もう、外輪まで、迫っていました。




見る間に、
それは、押し寄せ、




そして、それは決壊し、
ついに、湖側に、流れ込んできました。

そして、今回は、
先ほどと違い、
それらは、まとまりを保ったまま、
なだれ込んできました。




その、なだれ込む、霧の形状・様子に、
そのときの僕は、
 「龍だ!」
と、感じました。
 「龍神さまが、ご出勤だ!」
と、感じました。




でも、
いま、冷静に、その写真を見てみると、
それは、どう見ても、
 「ミミズ」
ですね ^^; 。

『第1展望台』にいるときに、
コンクリートの上を、もがき、身もだえていた、
ミミズを、1匹、土の上に、送り届けてあげていたので、

おそらく、
大親分さんが、ご挨拶に、来てくださったのでしょう ^^ 。

よく分かりませんし、
もう、どっちでも、どうでも、いいです *^^* 。


さて、その後も、
霧は、途切れること無く、湖上に流れ込んできて、
見る間に、視界一面、霧に包まれて行きました。











摩周湖は、ついに、
そのお姿を、一部残しただけで、
消えて行きました。

見ようによっては、
なにか、身体の長いものが、動いて行った跡のようなものが、
湖面に見える、とも、見えなくはないものが、見られましたが、



いずれにせよ、
最後に目にした湖面には、

まぶしい陽光が、
ある種、幻想的に、
ある種、アイロニックに、
輝いていました。




こうして、
大満足の、晩秋の、摩周湖ご訪問は、
「摩周湖」の、「『霧』の摩周湖」たる所以を、存分に味わわせていただき、
そして、あちらから、きっかけを与えてくださって、
終わりを告げたのでした。